nakaoka3の技術ブログ

2023年中に52本なにか書きます

AIが優れたコードを書けるようになっても、コードを読み書きできる人間であり続けたい

昨日OpenAIがGPT-4を発表した。GPT-4はテキストと画像を入力に受け取り、テキストを出力する機械学習モデルだ。テーマを与えて俳句を作ってといえば俳句出力し、コードを書いてといえば指示通りのコードを出力する。GPT-3.5を使ったChatGPTも驚くほど高機能だったが、GPT-4はそれをさらに上回っているらしい。

openai.com

どうやら都合が悪いことに、平凡なプログラマよりもGPT-4のほうが優れたコードを書けるようだ。なんせ人間よりも遥かに短い時間でコードを書けて、おまけに疲れ知らずだ。

一方で人間ときたら、ほんの数十行のPull Requestを作るのに何時間もかかって、一日8時間も座っていると、目が疲れ、腰が痛くなる。

私も一応、ソフトウェア開発を職業としていて、コードを書くことで食い扶持を稼いでいる。しかしAIの進歩によってこれからも同じようにコードを書いて生活していけるかはわからない。

歴史を見れば電話交換手や活弁士のように消滅した職業はたくさんある。自分の職業が、2世代先まであるという保証はどこにもない。

小説家のカート・ヴォネガットは理系のSF小説家のわりにコンピュータが嫌いなようで、以下のような文章を書いている。ここ数年のAIブームよりも前の話だが、まるで今日の状況を嘆いているようにも見える。

コンピュータもそうだ。こいつのおかげで、人間は成長できなくなってしまった。ビル・ゲイツはこう言っている。「あなたのコンピュータの成長を温かく見守ってやってほしい」しかし、成長しなくてはならないのは人間なのだ。ばかなコンピュータなんか放っておけばいい。人の成長というのは奇跡だ。この世に生まれて、仕事をしつつ成長する。 (『国のない男』カート・ヴォネガット、「わたしは「ラッダイト」と呼ばれてきた」より)

「成長しなくてはならないのは人間なのだ」というのは心に留めておきたい。今後もプログラミングで食べていけるかはわからないが、せっかく身に着けた技術なので、今後もコードを読める人間であり続けたいし、コードを読み書きする能力は伸ばしていきたい。